前回はマス広告時代・インターネット時代の購買行動モデルをご紹介しました。今回の後編では、SNS時代・コンテンツマーケティング時代の購買行動モデルをお伝えしていきます。

まさに今! SNS時代の購買行動モデル

SNSの発達によって、よりいっそう消費者自身が情報を発信するためのインフラが整い、情報の流れ方も劇的に変化しました。それに伴い、インターネットによる購買行動モデルはさらなる変化を見せました。

SNSはただユーザー同士が楽しむだけではなく、人々の購買行動にも大きな影響を与えています。ここからは、2010年代以降に提唱されはじめたSNSの発展を反映した「購買行動モデル」を2つご紹介します。

VISAS(ヴィサス)

1つ目はVISASです。これは、口コミの影響による消費者の購買行動を表したモデルです。VISASは以下の頭文字を表しています。

  • Viral(口コミ)・・・口コミによって商品を認知
  • Influence(影響)・・・口コミを発した人物に影響を受ける
  • Sympathy(共感)・・・影響を受けたことで共感する
  • Action(購買)・・・商品を購入する
  • Share(情報共有)・・・情報を共有する

VISASの特徴は、消費者があらかじめ欲していなかったものでも、口コミの影響により認知する可能性があるということです。既存ユーザーの満足度を上げることが、結果的に新規顧客の獲得に繋がると考えられます。

ULSSAS(ウルサス)

2つ目はULSSASです。ULSSASとは、ホットリンクが提唱するSNS時代の新・購買行動モデルです。

自社の投稿や広告配信等に、ユーザーが「いいね!」を付けた後、SNS内やGoogleやYahooでの検索が行われていきます。その過程で、口コミのような、企業ではなく人々の手によって生み出されたコンテンツが拡散され、それがある意味人の購買行動をかきたてる広告となるのです。

ULSSASは以下の頭文字を表しています。

  • UGC(ユーザー投稿コンテンツ)・・・商品についての投稿をする
  • Like(共感)・・・投稿を見たユーザーがいいねやリツイートをする
  • Search1(SNS検索)・・・SNS上で検索をして情報収集する
  • Search2(Google/Yahoo!検索)・・・検索エンジンで指名検索をする
  • Action(購買)・・・商品を購入する
  • Spread(拡散)・・・新たなユーザーが商品の投稿をする

このような過程で、ULSSASのサイクルが回り始めます。

確かに、最近私自身が化粧品を買う時に、商品自体の存在を知る機会が会社のサイトではないかもしれません。インフルエンサーや芸能人の情報発信(Instagram等)の中で知り、使用感に納得したり、なぜこれを使っているかの想いに共感したりしたうえで、さらに検索に検索を重ね、購入にいたります。

皆さんも思い当たる節があるのはないでしょうか?

発展!コンテンツマーケティング時代の購買行動モデル

近年多くの企業が、ブログ記事やコラムなどのコンテンツマーケティングを行って、新たな顧客獲得を目指しています。

コンテンツマーケティングは、見込み客の潜在ニーズにアプローチできるという側面がありますが、企業側がニーズを捉え切れていないこともあります。そこで登場したのがコンテンツマーケティングの顧客の購買行動を表すモデル、DECAXです。

DECAX(デキャックス)

DECAXは、2015年に電通デジタル・ホールディングスが提唱した最新の購買行動モデルです。消費者が自ら情報を求めて集まってくれることが、コンテンツマーケティングの購買行動の特徴です。コンテンツマーケティングの読者がどのような購買行動を起こすのかを表したモデルになっています。

DECAXは以下の頭文字を表しています。

  • Discovery(発見)・・・自社の商品やサービスを発見してもらう
  • Engage(関係)・・・コンテンツを通じて顧客との関係性を構築
  • Check(確認)・・・コンテンツの中立性・役立つかどうかをチェック
  • Action(購買)・・・商品を購入
  • Experience(経験)・・・商品を購入した後、商品者が体験したことをシェア

集まってくれた顧客に購買行動を起こさせるためには、顧客のメリットとなるようなコンテンツを継続的に提供することが大事です。

それによるコンテンツの読者と企業との関係構築が鍵となります!

まとめ

いかがでしたか?

このように、ユーザーの購買行動モデルにはさまざまな手法があり、時代の流れだけでなく扱う商品やターゲット層、販売の仕方によって、当てはまる理論が違います。

ユーザーに合った戦略を作ったり広告を打ち出したりするためには、購買行動モデルの考え方や特徴を把握し、どの理論に当てはめて考えればユーザーにマッチしやすいか考えることが大事です。

弊社では、様々な購買モデルの考え方を用いて、お客さまの商材に合った広告のご提案や、最適な販売手法をお手伝いさせていただきます。

「広告はしているのに効果がいまいち上がらない」「コンテンツを配信していても成果が感じられない」「SNSでの反響が良くない」など、お悩みのお持ちのお客様がいらっしゃれば、Zoomなどのオンラインでもご対応させていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ご連絡心よりお待ちしております!